豊島区の学習タブレット修理で独断発注 1190万円の損害発生
東京都豊島区は3月24日、区立小・中学校で使用されている学習タブレットの修理業務を、本来委託すべきではない業者に独断で発注し、区に約1190万円の損害を与えたとして、区環境清掃部の係長(54歳)を戒告の懲戒処分にしたと発表しました。この処分は3月23日付で行われました。
契約外の業者に560台を発注
区の説明によりますと、問題が発生したのは2024年4月のことです。当時、区教育委員会教育部に所属していた同係長が、区立小・中学校の児童生徒に配布されている学習タブレットの修理に際し、区が正式に契約を結んでいた業者とは別の業者に対して、独自の判断で修理を発注しました。この不適切な発注は同年9月に発覚しました。
発注された学習タブレットの台数は合計560台にのぼり、これによる損害額は1190万900円と算定されています。区は、係長に対して損害額の半額にあたる金額を支払わせ、残りの半額については関係する管理職が補填したとしています。
「修理依頼が続く中で早めに発注したかった」と説明
区の関係者によれば、係長は処分に際して、正式な契約業者との間で修理費用に関する交渉が難航していたことを理由に挙げ、「学校現場から修理の依頼が次々と寄せられる中で、できるだけ早く発注を済ませたかった」と説明したということです。
高際みゆき豊島区長はこの事案について、「区民の信頼を失墜させる重大な事案である」と指摘し、「深くおわび申し上げます」とのコメントを発表しました。区長は、公金の適正な管理と透明性の確保が自治体運営の基本であることを改めて強調しています。
上司2名も厳重注意処分に
豊島区は同日、係長の当時の上司にあたる区都市整備部副参事(61歳)と区教育委員会教育部副参事(59歳)の2名に対しても、監督責任を問う形で口頭による厳重注意の処分を行いました。区は、この事案を教訓として、発注手続きの厳格化と職員のコンプライアンス意識の向上に取り組む方針を示しています。
学習タブレットは、現代の教育現場において不可欠なツールとなっており、その適切な維持管理は教育の質を保証する上で重要な要素です。今回の事案は、公的機関における資産管理と調達プロセスの適正性が改めて問われる結果となりました。



