福井県大野市長選挙は6月7日の告示まで1カ月を切り、選挙ムードが急速に高まっている。3選を目指す現職の石山志保氏(51)と、過去2度の市議選でトップ当選を果たした新人の林順和氏(48)が立候補を表明しており、事実上の一騎打ちとなる見通しが強まっている。
現職・石山氏の戦略
石山氏は昨年12月の市議会定例会で出馬を表明。その後、記者会見を開き、2期8年の実績として増加に転じた出生数など人口減少対策の成果を強調。「これまで培った市民や県、国との信頼関係を基盤に、市政をさらに発展させたい」と意気込みを示した。4月30日には3期目に向けた重要施策を発表。六つの柱として「産業と交流の力」「くらしの基盤」などを打ち出し、市政運営の方向性を明確にした。
公務の合間を縫ってあいさつ回りに奔走し、市民との対話を重視。交流サイト(SNS)を再開し、自身の活動を積極的に発信している。陣営幹部によると「現職であるがゆえの批判もある」が、各種団体や企業からの推薦を着実に獲得し、地盤固めに余念がない。
新人・林氏の挑戦
一方、林氏は2月の出馬会見で「大好きな故郷・大野をもう一歩前へ、さらにアップデートしたい」と述べ、特に経済施策に力を入れる姿勢を示した。「若い世代が大野で安心して働ける環境を整えたい」と訴え、地域経済の活性化を最優先課題に掲げる。
市議会3月定例会後には、政策チラシの配布や企業・団体へのあいさつ回りを本格化。チラシでは「大野を元気にする3本の矢」として、地域経済の活性化、人づくり・教育の充実と住みよい地域づくり、市政の変革を掲げている。
林氏の課題は知名度向上だ。陣営幹部は「うちはチャレンジャーの立場で、現職は強い。SNSでもどぶ板でも、やれることは全部やる」と語り、全力で戦い抜く構えを見せる。
補選も同時実施
大野市長選と同日の6月14日には、林氏の辞職に伴う市議補選(被選挙数1)も実施される。市長選と合わせて、有権者の関心が高まっている。



