ネットバンキング不正送金被害が初の100億円突破、AI悪用で巧妙化するフィッシング手口
ネットバンキング不正送金被害100億円突破、AI悪用で巧妙化

ネットバンキング不正送金被害が初の100億円突破、AI悪用で巧妙化するフィッシング手口

インターネットバンキングの口座を乗っ取られ、他の口座に不正送金される被害が2025年は4747件発生し、前年比で8.7%増加しました。被害額は103億9700万円にのぼり、前年比19.6%増となっています。警察庁のまとめによると、被害額が100億円を超えたのは今回が初めてのことです。

フィッシング手口が被害の大半を占める

偽のウェブサイトに利用者を誘導し、ネットバンキングで使用するIDやパスワードなどの情報を盗み取る「フィッシング」の手口が、被害のほとんどを占めています。犯罪グループに情報を盗まれると、アカウントが乗っ取られ、不正な送金が行われる仕組みです。

フィッシングは、実在する会社やサービスを装ってメールやショートメッセージ(SMS)を送信し、リンクから偽のサイトに誘導してIDなどの情報を不正に入手する手法です。近年では、生成AIの悪用によって、本物と見分けがつかないほど精巧なメールやサイトの作成が容易になっていると、警察庁は分析しています。

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法人被害の増加が顕著に

2025年は特に法人を対象とした被害の増加が目立っています。企業のネットバンキング口座は個人に比べて取引額が大きいため、一度の攻撃で多額の被害が生じるケースが少なくありません。また、更新手続きを装った電話による詐欺も報告されており、犯罪手口の多様化が進んでいます。

警察庁は、これらの事態を受けて、金融機関と連携した警戒体制の強化を進めています。具体的には、不審な送金を検知するシステムの導入や、利用者への注意喚起を徹底する方針です。しかし、AI技術の進歩に伴い、犯罪者の手口も日々巧妙化しており、対策のさらなる高度化が求められています。

専門家は、利用者側の対策として、以下の点を推奨しています。

  • 不審なメールやSMSのリンクを安易にクリックしないこと
  • ネットバンキングのログイン情報を他人に教えないこと
  • 定期的にパスワードを変更し、二段階認証を活用すること
  • 取引履歴をこまめに確認し、不審な送金がないかチェックすること

ネットバンキングの利便性が高まる一方で、サイバー犯罪のリスクも増大しています。個人や企業が自衛策を講じるとともに、社会全体で対策を強化することが急務となっています。

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