ロシア高官が異例の警告「どの地域も安全ではない」
ロシアのセルゲイ・ショイグ安全保障会議書記が、ウクライナの長距離攻撃能力の脅威を公に認める異例の発言を行った。インターファクス通信によると、ショイグ氏は17日、エカテリンブルクで開かれた会議で「ロシアのどの地域も安全とは言い切れない」と述べ、ウクライナの技術的進歩がもたらす新たな現実を認めた。
ウラル地方も「直接的脅威の範囲内」に
ショイグ氏は、ウクライナとの国境から遠く離れたウラル地方について「最近まで攻撃が届かなかった」としながらも、「今では直接的脅威の範囲内だ」と明言した。エカテリンブルクを州都とするスベルドロフスク州には、戦車工場や金属加工などの軍需産業が集中しており、戦略的重要性が高い地域である。
ウクライナの攻撃回数が急増
ショイグ氏によると、ウクライナによる軍事施設やエネルギー施設などへの「空爆」は2025年に2万3000回を超え、前年の6200件から約4倍に急増している。この背景には、ウクライナが国産の無人機や長距離巡航ミサイルの量産化を進めていることがある。
プーチン政権の警戒感
ロシア大統領府によると、プーチン大統領は13日の安全保障会議で「重要インフラを防護する追加的措置」について議論した。ウクライナの長距離攻撃能力に対する警戒感が強まっていることを示している。プーチン政権の高官が公の場でウクライナの攻撃能力を認めるのは極めて異例であり、戦況の変化を反映している。
ショイグ氏の発言は、ウクライナの技術的進歩と運用の高度化が、ロシア全土に新たな安全保障上の課題をもたらしていることを浮き彫りにした。従来は前線地域に限定されていた脅威が、国内の広範な地域に拡大している現実を、ロシア当局が公式に認めた形となった。



