国際秩序の未来像、専門家の6割が「力の秩序」常態化を予測 米中「G2」台頭も
国際秩序の未来像、専門家6割が「力の秩序」常態化を予測 (04.03.2026)

国際秩序の将来像、専門家の6割が「力の秩序」常態化を予測 米中「G2」台頭の可能性も

民間非営利団体「言論NPO」は3月4日、国際秩序の将来像に関するアンケート結果を公表しました。この調査は、世界の主要シンクタンクに所属する外交・安全保障の専門家を対象に実施され、国際社会の行方について重要な示唆を提供しています。

「力の秩序」が中心的な特徴に

調査結果によると、回答者の62.1%が、トランプ米大統領に象徴される「力の秩序」が今後の国際社会の中心的な特徴になると回答しました。これは、従来の国際協調や規範に基づく秩序から、力による影響力の行使が常態化することを意味しています。

一方で、25.9%の専門家は、この傾向が継続するかどうか判断できないとし、国際秩序の不確実性を反映しています。

多極化と米中「G2」の二つのシナリオ

「力の秩序」が中心になると答えた専門家のうち、53.5%は世界が多極化すると予想しています。これは、米国、中国、欧州、ロシアなど複数の大国が影響力を競い合う国際構造を指します。

さらに注目すべきは、31.4%の専門家が、米国と中国が世界を運営する「G2」に近づくと回答した点です。このシナリオでは、二大国が国際秩序を主導する構図が強まると見られています。

対照的に、米国が単独で主導するとの見方はわずか2.0%にとどまり、米国の一極支配が弱まっている現状を浮き彫りにしています。

調査の背景と意義

この調査は、国際秩序が大きな転換期を迎えている中で実施されました。専門家の間では、従来の国際協調の枠組みが揺らぐ一方で、新たな秩序形成への模索が続いています。

「力の秩序」の常態化が予測される背景には、大国間の競争激化や国際規範の空洞化など、複数の要因が指摘されています。また、米中「G2」への接近は、両国の経済・軍事力の突出が国際秩序に与える影響を反映していると言えるでしょう。

言論NPOの調査結果は、国際社会の将来像を考える上で貴重なデータを提供しており、今後の外交・安全保障政策の方向性に影響を与える可能性があります。