国連総会(193カ国)は20日、国際司法裁判所(ICJ)が昨年7月に発表した気候変動対策に関する勧告的意見を歓迎し、各国に対策義務の履行を求める決議案を賛成多数で採択した。日本を含む141カ国が賛成票を投じ、温室効果ガスの大排出国である米国や産油国サウジアラビアなど8カ国が反対、28カ国が棄権した。
決議の意義と法的位置づけ
この総会決議自体に法的拘束力はないものの、ICJの勧告的意見を国際的な規範として強化する狙いがある。ICJは昨年7月、気候変動対策を取ることは各国の国際法上の義務であるとする初の勧告的意見を公表していた。
バヌアツ主導の決議案
決議案の提出を主導したのは、温暖化に伴う海面上昇で国土水没の危機に直面する太平洋の島国バヌアツである。同国は60カ国以上の共同提案国とともに、国際社会に具体的な行動を促した。
採択に先立つ討論では、多くの国が気候変動の深刻な影響を指摘し、早急な対策の必要性を訴えた。一方、反対した米国やサウジアラビアは、勧告的意見の解釈や法的義務の範囲に異議を唱えた。
今回の決議は、気候変動問題における国際司法の役割を一層明確にし、各国の政策立案に影響を与える可能性がある。特に、法的拘束力のある国際協定の枠組みを補完するものとして注目される。



