気候変動への関心、20代で最も低い傾向 上智大調査が明らかに
上智大学が実施した全国調査で、深刻化する気候変動について、20代の関心が他の年齢層に比べて著しく低いことが明らかになりました。調査は昨年8月から9月にかけてオンラインで実施され、15歳から74歳までの男女5,000人から有効回答を得ています。
全体の76.3%が「心配」も関心は58%に留まる
調査結果によると、気候変動について「心配している」と回答した人は全体の76.3%に上りました。しかし、実際に「関心がある」と答えた人は58%にとどまり、心配と関心の間にギャップがあることが浮き彫りになりました。
20代の関心の低さが顕著、16.4%が「起きていない」と回答
特に注目すべきは、20代から29歳の若年層の意識です。この年齢層で気候変動を懸念していると回答した人は64.3%で、全体平均を大きく下回りました。さらに、60%以上が「関心がない」あるいは「どちらともいえない」と回答しています。
最も衝撃的なのは、20代の16.4%が「気候変動は起きていない」と考えていることです。この割合は全年代の中で最も高く、若年層における気候変動認識の希薄さを示しています。
SNS情報への信頼が影響か、研究チームが分析
上智大学の研究チームは、この結果について、ソーシャルメディアや交流サイト(SNS)で得られる情報への信頼の高さが影響している可能性を指摘しています。若年層は従来のメディアよりもSNSを情報源として利用する傾向が強く、そこでの情報が気候変動への認識に影響を与えているとみられています。
「デジタルネイティブである若い世代は、SNSを通じて多様な情報に触れています。気候変動に関する科学的なコンセンサスとは異なる見解が広まることで、関心が低下している可能性があります」と研究チームは分析しています。
今後の課題と社会的な影響
この調査結果は、気候変動対策を推進する上で重要な示唆を与えています。若年層の関心の低さは、長期的な環境政策の持続性に影響を及ぼす可能性があります。効果的な気候変動教育や、信頼性の高い情報発信の方法が求められるでしょう。
気候変動は世界的な課題であり、世代を超えた理解と行動が不可欠です。今回の調査をきっかけに、若い世代へのアプローチ方法の見直しが進むことが期待されます。



