総務省は20日、中古スマートフォン(スマホ)市場が2030年度に約1兆2000億円規模に拡大するとの試算を公表した。2023年度の約3700億円から約3.3倍に成長する見通しで、環境負荷の低減や端末価格の高騰を背景に、中古品の需要が高まると見込んでいる。
市場拡大の背景
近年、スマホの新品価格が高騰していることに加え、消費者の間で環境意識が高まっていることが、中古市場の拡大を後押ししている。また、政府が掲げる循環型社会の実現に向けた取り組みも追い風となっている。
総務省の試算
総務省の試算によると、中古スマホの市場規模は2023年度の約3700億円から、2025年度には約5000億円、2030年度には約1兆2000億円に達する見込み。年平均成長率は約12%と見込まれる。
業界の動き
中古スマホ市場の拡大を受け、大手家電量販店や携帯電話キャリアも中古品の取り扱いを強化している。また、専門の買取・販売業者も増加しており、市場の活性化が期待される。
一方で、中古スマホの品質保証やデータ消去の徹底など、消費者が安心して購入できる環境整備が課題となっている。総務省は、業界団体と連携してガイドラインの策定を進める方針だ。
今後の展望
中古スマホ市場の拡大は、新品市場の縮小につながる可能性もあるが、総務省は「中古市場の活性化は、端末の長期利用を促し、廃棄物削減や資源循環に貢献する」としている。また、海外市場への輸出も増加傾向にあり、日本の中古スマホが世界で流通する可能性も指摘されている。



