NTT西日本は、人工知能(AI)を活用した社内業務の効率化を加速させる。2025年度までに、約1600の業務にAIを導入する方針を固めた。これにより、年間約50億円のコスト削減を見込んでいる。
AI導入の背景と目的
同社は、少子高齢化に伴う労働力不足や、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に対応するため、AIの積極的な活用を決定した。特に、定型業務の自動化やデータ分析の高度化を図り、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整える。
具体的な導入計画
AIの導入は、段階的に進められる。まず、2023年度中に約500業務でAIを試行し、効果を検証。その後、2024年度に約1000業務、2025年度に約1600業務へ拡大する。対象業務は、顧客対応の自動化、ネットワーク障害の予測、経理処理の効率化など多岐にわたる。
- 顧客対応:AIチャットボットによる一次対応の自動化。問い合わせ内容を解析し、適切な回答を提示。複雑な案件は人間のオペレーターに引き継ぐ。
- ネットワーク障害予測:過去の障害データをAIが学習し、障害発生の兆候を早期に検知。予防保全を実施することで、サービス停止リスクを低減。
- 経理処理:請求書や領収書のデータをAIが自動読み取り、仕訳や承認フローを効率化。これにより、経理担当者の負担を大幅に軽減。
期待される効果
同社は、AI導入により年間約50億円のコスト削減効果を見込む。内訳は、人件費削減が約30億円、業務効率化による生産性向上が約20億円。また、従業員の残業時間削減や、エラー発生率の低下も期待される。
今後の展望
NTT西日本は、AI導入をさらに拡大し、2026年度以降は社外へのサービス提供も視野に入れる。蓄積したAI活用ノウハウを、他の企業や自治体向けに展開することで、新たな収益源とする計画だ。
同社の担当者は「AIはあくまでツールであり、最終的には人間が判断する。AIと人間の協働により、より質の高いサービスを提供したい」と述べている。



