フランス、核戦力の強化と欧州連携を宣言
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は3月2日、核弾頭の保有数を増やし、核戦力を増強する方針を明らかにしました。この発表は、フランス西部の海軍基地で行われた核戦略に関する演説でなされ、ロシアのウクライナ侵略や中国による核の脅威を背景に、「破壊力のある抑止力を維持する必要がある」と強調しました。
核の傘を欧州全体に拡大
マクロン大統領は、フランスの「核の傘」を欧州全体に拡大させるため、イギリス、ドイツ、ポーランドを含む8か国と連携する方針を示しました。具体的には、同盟国と共同で核演習を実施し、核兵器を搭載したフランスの戦闘機を各国に配備する構想を打ち出しています。連携国には、オランダ、ベルギー、ギリシャ、スウェーデン、デンマークも含まれています。
核弾頭数の推移と新方針
米科学誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」によると、フランスは1990年代に540発の核弾頭を保有していましたが、現在は290発まで削減されています。マクロン大統領は既に核弾頭の保有量拡大を指示しており、今後は弾頭数を公表しない方針を表明しました。
欧州独自の核抑止力強化へ
この政策転換は、トランプ米政権が欧州への軍事的関与を低下させる中、欧州独自の核抑止力を強化することを目的としています。マクロン大統領は、原子力潜水艦が停泊する海軍基地での演説で、欧州の安全保障環境の変化に対応する必要性を訴えました。
今回の発表は、国際的な核軍縮の流れに逆行する動きとして注目を集めており、欧州における安全保障の新たな枠組みを構築する試みとして、今後の展開が注目されます。



