北朝鮮が顔認識カメラで市民監視を強化 国連報告者が人権状況の悪化を警告
北朝鮮の人権問題を担当する国連のサルモン特別報告者は、ジュネーブで開催された国連人権理事会の会合において、北朝鮮政府が市民を監視するために顔認識機能を備えた監視カメラを導入していると具体的に指摘しました。この監視体制の強化により、市民の移動の自由は依然として厳しく制限されており、人権状況は過去10年間で改善しておらず、多くの分野で悪化しているとの認識を示しました。
監視技術の導入と人権状況の深刻化
サルモン報告者は、北朝鮮における監視カメラの導入が、市民の日常生活に深く浸透していると強調しました。顔認識技術を活用した監視システムは、個人の行動を詳細に追跡し、表現の自由や集会の自由をさらに制限する可能性があります。報告者は、このような監視強化が、北朝鮮の人権状況を著しく悪化させていると懸念を表明しました。
さらに、国際機関の職員の入国も厳しく制限されている点を指摘し、北朝鮮政府に対して国際社会との対話を促進し、情報公開を強化するよう強く求めました。対話の欠如が、人権問題の解決を妨げていると述べています。
日本の尾池大使が拉致問題に言及
同じ会合では、日本の尾池厚之駐ジュネーブ国際機関政府代表部大使が、北朝鮮による拉致問題に言及しました。大使は、被害者や家族の高齢化が進んでおり、時間的猶予はないと述べ、早期解決の緊急性を訴えました。この発言は、北朝鮮の人権問題が、監視体制だけでなく、過去の行為の責任追及も含む多角的な課題であることを浮き彫りにしています。
北朝鮮の監視強化と人権状況の悪化は、国際社会にとって深刻な懸念材料です。国連報告者の指摘は、北朝鮮政府が監視技術を駆使して市民統制を強めている実態を明らかにし、国際的な監視と圧力の必要性を改めて示しました。



