2026年5月29日、フランス・パリで開催された先進7カ国(G7)デジタル・技術相会合において、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上の未成年者保護に向けた7項目から成る「共通原則」が合意された。これを受け、堀内詔子総務副大臣は閉幕後の記者会見で、日本国内における対策議論の進展への期待を表明した。
G7共通原則の内容
合意された共通原則は、以下の7項目で構成されている。
- 実効性のある利用者の年齢確認
- 悪意ある他者から未成年者を保護するサービス設計
- 保護者が使いやすい利用管理機能
- 未成年者に適したコンテンツの促進
- 有害コンテンツへの迅速な対応
- データプライバシーの強化
- 国際協力の推進
これらの原則は、各国の法制度や事情を考慮しつつ、未成年者の安全なインターネット利用環境を整備することを目的としている。
国内の動き
日本では、総務省の有識者会議がSNS上の未成年者保護策を検討中である。同会議は、一律の年齢規制には慎重な姿勢を示す一方で、年齢確認の厳格化や保護者による利用管理の強化など、実効性のある対策を模索している。堀内副大臣は「有識者会議において、今回の共通原則を十分に勘案した上で、年内にも結論を出してほしい」と述べ、G7での合意を国内議論に反映させるよう求めた。
世界的な潮流
未成年者のSNS利用をめぐっては、世界各国で規制強化の動きが加速している。欧州連合(EU)はデジタルサービス法(DSA)により、プラットフォーム事業者に対して未成年者保護の義務を課している。また、オーストラリアでは16歳未満のSNS利用を禁止する法律が2025年に施行された。こうした国際的な流れを受け、日本でも早急な対策が求められている。
有識者会議は、G7の共通原則を参考にしながら、日本独自の規制強化策を年内に取りまとめる方針だ。具体的には、年齢確認の厳格化、保護者による利用制限機能の強化、有害コンテンツの報告・削除の迅速化などが検討されている。
今後の展望
堀内副大臣は「子どもたちをSNS上のリスクから守ることは、国際社会共通の課題だ。G7での合意を踏まえ、日本としても効果的な対策を講じていきたい」と強調した。今後、有識者会議の議論を経て、政府としての具体的な法案提出や業界へのガイドライン策定が期待される。



