イスラエルで反戦デモが拡大 国民意識に変化の兆し
イスラエルにおいて、米国との共同によるイランへの軍事作戦に反対するデモがエルサレムやテルアビブで開催されました。開戦当初は世論調査で市民の8割から9割が作戦を支持していましたが、長期化する紛争に伴い、国民の意識に明らかな変化が見られています。
デモ参加者が叫ぶ「戦争をやめろ」
21日夜、エルサレムのパリ広場周辺では、激しい雨にもかかわらず数百人の参加者が集結しました。彼らは「戦争をやめろ」「虐殺はたくさんだ」と声を上げ、軍事作戦の中止を訴えました。わずか5日前のデモでは約50人しか集まらなかったことを考えると、今回の規模は大きく、熱気を帯びていました。
警察は反戦ムードの広がりを警戒し、参加者を押し返して強制的に解散させ、2人を拘束する事態となりました。この対応は、デモの緊張感を浮き彫りにしています。
選挙を控えた政治的背景
イスラエルでは年内に国会議員選挙が実施される予定で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相にとって、作戦支持の声は追い風になり得ます。しかし、デモ参加者からは「選挙目当てで戦争をしている」との糾弾が相次ぎ、政治利用への批判が高まっています。
デモに参加した医師のベティーナ・ベルマンスさん(64)は、「戦争が長期化し、国民は少しずつ冷静になっている。戦争をしても双方に利点はない」と語り、平和的な解決を求める声を強調しました。
紛争の出口が見えない現状
この軍事作戦は、出口の見えない紛争として国民の間で不安を増大させています。当初の高揚感から、冷静な批判的思考へと移行する傾向が顕著です。国際社会からの注目も集まる中、イスラエル国内では今後の動向が注視されています。
デモの拡大は、単なる抗議活動を超え、社会全体の意識改革を促す可能性を秘めています。今後の選挙や政策決定にどのような影響を与えるか、注目が集まります。



