旧ソ連構成国アルメニアのパシニャン首相は11日、欧州連合(EU)への接近を進め、ロシア主導のユーラシア経済同盟(EAEU)からの離脱を示唆する自国の外交方針に関連し、EAEU離脱やEU加盟の是非を問う国民投票を「実施する客観的な必要性が存在しない」と述べた。タス通信が報じた。
プーチン大統領のけん制に対抗
ロシアのプーチン大統領は今月9日の記者会見で、ウクライナではEU加盟への試みが最終的に戦闘行動につながったと述べ、アルメニアを強くけん制。「アルメニアはできるだけ早く国民投票を実施して方向性を定めるのが正しい」と主張していた。
パシニャン氏はこれに対し、国民投票は客観的な必要性が生じた際に実施するとした。同氏はEUへの接近を進める一方、ロシアとの関係悪化を避けるため、慎重な姿勢を崩していない。
アルメニアの外交方針の背景
アルメニアは伝統的にロシアと緊密な関係を維持してきたが、2020年のナゴルノ・カラバフ紛争での停戦後、ロシアの仲介に対する不満が高まり、EUや米国との関係強化を模索している。一方、ロシアはウクライナ侵攻後、自らの影響力低下に危機感を強めており、アルメニアの動きを注視している。
専門家は、パシニャン氏の今回の発言は、ロシアへの直接的な対決を避けつつ、自国の主権を強調する意図があると分析している。



