トランプ米大統領は7日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長と電話会談を行い、昨年7月に合意した米EU間の貿易合意について、EU側の履行期限を今年7月4日まで猶予することで一致したと発表した。トランプ氏は自身の交流サイト(SNS)でこの決定を明らかにし、期限までに合意内容が実行されなければ「即座に、関税をはるかに高い水準に引き上げるだろう」と述べ、EUを強くけん制した。
貿易合意の内容と現状
昨年7月にまとめられた米EU貿易合意では、米国がEUからの輸入品に対する関税率を15%に引き下げる一方、EUは米国の工業製品に対する関税を撤廃することが決められていた。欧州議会は今年3月に関連法案を可決し、現在は最終決定に向けて加盟国と協議を進めている。しかし、EU側の立法手続きの遅れが米国の不満を招いていた。
トランプ氏の姿勢
トランプ氏はSNSへの投稿で、EUが合意内容を履行することを「辛抱強く待っていた」と強調。今月1日には、EU側の手続きの遅れに不満を示し、EUから輸入する自動車とトラックへの関税を4日の週に「25%に引き上げる」と警告していた。今回の猶予決定は、最終的な警告と受け止められている。
米国はEUとの貿易不均衡を是正するため、関税を交渉のカードとして活用してきた。トランプ政権は保護主義的な政策を推進しており、EUとの貿易摩擦は引き続き緊張が続いている。今回の猶予期間中にEUが合意を完全に履行できるかが焦点となる。



