いじめ防止へ文科省が動画教材を公開 SNS拡散問題受け情報モラル教育を強化
中高生が別の生徒に暴行を受け、その様子が交流サイト(SNS)上に投稿される問題が相次いだことを受け、文部科学省は3月3日、いじめ防止や情報モラル教育に関する動画教材を公開しました。全国の教育委員会に通知し、学校現場での積極的な活用を促しています。
架空事例で法的責任を解説 暴行や強要行為の危険性を指摘
公開された動画教材では、弁護士らが架空の事例を紹介しながら、いじめ行為の法的責任について詳細に解説しています。具体的には、殴ったり蹴ったりする行為は暴行罪や傷害罪に該当し、土下座を強要する行為は強要罪となる可能性があると説明。さらに、見張りをしたり囲んで逃げられないようにしたりした人も、共犯として犯罪が成立するケースがあると指摘しました。
インターネットの匿名性が過激投稿を助長 新たな人権侵害に警鐘
教材では、インターネットの匿名性の高さが過激な投稿を注目されやすくしている現状にも言及。SNSへの書き込みが新たな人権侵害につながりかねないとして、以下の点を強調しています。
- 一度投稿された動画や書き込みは完全に消去することが困難
- 拡散された内容が被害者に長期的な精神的苦痛を与える可能性
- 加害者自身も法的責任を問われるリスクがあること
文部科学省は、この動画教材を活用することで、生徒たちが以下のことを理解することを期待しています。
- いじめ行為が刑事罰の対象となる重大な犯罪であること
- SNSでの行動にも責任が伴うことを自覚すること
- 他人の尊厳を傷つける行為が許されないことを認識すること
今回の取り組みは、近年増加傾向にあるSNSを介したいじめ問題に対処するための緊急対策として位置付けられています。学校現場では、道徳の時間や特別活動などでこの教材を活用し、効果的な指導が行われる見込みです。



