トランプ前大統領のイラン攻撃支持に「MAGA」支持層からも不満の声
【ワシントン共同】イランへの軍事攻撃に反対して辞任を表明した米国家テロ対策センターのジョー・ケント元所長が、ドナルド・トランプ前大統領による中東政策の「公約違反」への落胆を明らかにした。かつて中東への大規模な軍事介入を批判してきたトランプ氏の変節に、熱烈な支持層である「MAGA」の間でも不満がくすぶっており、攻撃が長期化すれば一気に離反する可能性が指摘されている。
ケント元所長がトランプ氏に公開書簡で翻意を促す
ケント氏は17日、X(旧ツイッター)を通じてトランプ氏宛ての書簡を公表した。その中で「あなたが1期目で実行した外交政策を支持している」と述べつつ、イラン攻撃が大量の犠牲者を出したイラク戦争と同じ結末を迎えかねないと警鐘を鳴らした。さらに「終わりのない戦争」に巻き込まれないよう、攻撃の中止を強く促している。
ケント氏は11度にわたり実戦に派遣された退役軍人であり、同じく軍人だった妻を2019年にシリアでの「イスラム国」(IS)戦闘員の自爆テロによって亡くしている。右派とのつながりが強く、2021年の議会襲撃事件で起訴された被告らを「政治犯」と呼ぶなど、陰謀論者としても知られる人物だ。
「MAGA」支持層の離反リスクが浮上
トランプ氏は従来、中東への大規模な軍事介入に批判的だったが、最近ではイラン攻撃を支持する姿勢を見せている。この変節に対して、これまで熱心に支持してきた「MAGA」層の間でも不満が広がりつつある。特に、終わりの見えない戦争への懸念が強く、攻撃が長期化した場合、支持層の離反が一気に進む可能性があると専門家は分析している。
ケント氏の辞任と批判は、トランプ陣営内部の亀裂を浮き彫りにするものだ。元軍人であり、右派の支持を集める同氏の発言は、保守層におけるトランプ氏の求心力低下を示唆している。今後の米国の外交政策と国内政治の行方に、大きな影響を与える展開となりそうだ。



