トランプ大統領、一般教書演説に五輪金メダリストを招待 スポーツの政治利用に批判の声
【ワシントン=阿部真司】トランプ米大統領は24日に行われた一般教書演説において、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックで金メダルを獲得した米国男子アイスホッケーチームの選手たちを特別ゲストとして招待しました。この行動は、大統領自身を「勝者」として印象付けることを目的としていると見られていますが、同時にスポーツを政治目的に利用しているとの批判も巻き起こっています。
演説で「勝者」を強調 議場に選手を招き入れる
トランプ大統領は演説の中で、米国の経済状況が改善していると主張した後、次のように述べました。「我々はかつて負け続けていたが、今や勝ちすぎているほどだ。今夜、私は全国民が誇るべき勝者をここに招いた」。この発言に続き、金メダルを獲得したアイスホッケーチームの選手たちが議場に招き入れられ、出席していた議員たちからは「USAコール」が沸き起こりました。
46年ぶりの金メダル獲得 大統領が直接要請
米国アイスホッケーチームは、22日にカナダを破り、冬季五輪の同競技において実に46年ぶりとなる金メダルを米国にもたらしました。試合後、トランプ大統領は選手たちに電話で祝意を伝えるとともに、一般教書演説への参加を直接要請。選手たちの米国内での移動のためには、米軍機も派遣されていたことが明らかになっています。
スポーツの政治利用に批判 国内外で懸念の声
今回の招待について、政治評論家やスポーツ関係者からは「スポーツの純粋性を損なう政治利用だ」との批判が相次いでいます。一般教書演説は国家的な行事であり、五輪選手を招くことで大統領の政治的メッセージを強化しようとする意図が透けて見えるとの指摘です。また、国際的な舞台で中立性が求められるスポーツイベントの成果を、国内政治の道具として利用することへの懸念も高まっています。
この件に関して、ホワイトハウス側は「国家的な偉業を成し遂げた選手たちを称えることは当然のことであり、政治的な意図はない」と説明していますが、野党からは「大統領の自己宣伝に選手たちが利用されている」との反発の声が上がっています。今後、スポーツと政治の関係性について、より深い議論が展開されることが予想されます。
