EUが脱炭素製品で「欧州製」優遇策を導入、中国に対抗する産業加速法を発表
欧州連合(EU)欧州委員会は3月4日、電気自動車(EV)や太陽光発電設備など脱炭素に対応した製品を対象に、「欧州製」を公共調達や補助金支給で優遇する「産業加速法」を正式に発表しました。この政策は、中国メーカーの安値攻勢に対抗し、域内製品の購入を増やして産業基盤を強化することを目的としています。
日本企業にも条件付きで対象の余地
同法では、日本を含む域外国に対しても優遇対象とする余地を残しています。具体的には、自国の公共調達において欧州企業の参加を認めていることなどを条件として設定。行政機関である欧州委員会が、EU加盟国や欧州議会と協議を重ね、最終的な決定を行う予定です。
対象製品と具体的な基準
優遇対象となる製品は多岐にわたります:
- 電気自動車(EV)
- 太陽光発電設備
- 風力発電設備
- 空調機器
- 鉄鋼やアルミニウムなどの素材分野
優遇対象の基準は製品ごとに異なり、例えばEVの場合、電池を除く70%以上の部品を欧州製とすることが求められます。これにより、サプライチェーンにおける域内生産の促進が図られます。
中国企業のシェア拡大に対抗
EUは、中国政府の過剰な補助金を受けた中国企業が欧州市場でシェアを急速に拡大し、欧州産業を脅かしていると問題視しています。産業戦略を担当するセジュルネ上級副委員長は、「欧州の産業は前例のない不確実性と、不公正な競争に直面している」と強調し、今回の法整備の緊急性を訴えました。
この政策は、脱炭素化の推進と同時に、戦略的な産業保護を目指すEUの姿勢を明確に示すものです。今後の協議を通じて、具体的な実施細則が固められる見込みです。
