独中首脳が共同声明発表、関係改善を印象付け…中国再接近に安保懸念の声も
独中首脳が共同声明、関係改善を印象付け

独中首脳が共同声明を発表、関係改善への意欲を強調

中国の習近平国家主席とドイツのメルツ首相は25日、北京で首脳会談を実施し、会談後に共同プレス声明を発表しました。声明では、両国の「戦略的パートナーシップ」の発展に意欲を示し、関係強化には「対話による解決」が必要だと強調しました。メルツ首相の訪中はその重要な一歩であると位置付けられています。

停滞していた関係の改善を印象付け

直近に行われたフランスやイギリスの首脳と習近平氏の会談では、同様の共同声明は出されていませんでした。この点から、独中間の関係改善が特に印象付けられる形となりました。声明には、両国がそれぞれ有する懸念事項も盛り込まれており、関係改善に向けて互いに配慮していく考えが示されたとみられています。

メルツ首相は会談後、報道陣に対して「率直で良い話し合いが出来た」と総括し、停滞していた政府間協議を再開する考えを明らかにしました。両国関係は、2022年のウクライナ侵略問題で中国がロシア寄りの姿勢を崩さなかったことで冷え込んでいましたが、今回の会談で改善の兆しが見え始めています。

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中国再接近の背景にある複雑な国際情勢

メルツ首相が関係改善を急ぐ背景には、欧州を冷遇する米国の姿勢があります。トランプ政権はデンマーク自治領グリーンランドの領有問題を巡り、欧州を追加関税で脅すなど、米欧間の溝が深まっています。このような状況下で、中国との関係改善が実現しなければ、経済が冷え込む恐れがあるという懸念がドイツ側には存在します。

一方、習近平政権は米欧の関係悪化を好機と捉え、経済をテコに欧州との関係改善を進めたい考えを持っています。中国側は声明の中で、「ドイツ側が重視する貿易不均衡や軍民両用製品の輸出入管理の問題に注意する」と明記するなど、懸念を払拭する姿勢を示しました。また、ドイツ側が「一つの中国」政策を「重ねて堅持する」ことも明記され、相互の配慮が確認されました。

欧州各国の中国接近と慎重論の台頭

他の欧州諸国も、中国との関係改善を模索しています。マクロン仏大統領は昨年12月に訪中し、人工知能分野などでの協力を確認しました。スターマー英首相も今年1月、英首相として8年ぶりに訪中し、経済協力強化で一致するなど、「中国詣で」が相次いでいます。

しかし、中国への再接近には慎重論が根強く存在します。ドイツ国際安全保障研究所のナディーン・ゴーデハルト氏は、「帝国主義的な中国への接近がもたらす影響を慎重に検討する必要がある」と警鐘を鳴らしています。同氏は「安全保障面での明確な戦略なしに、経済協力を議論するべきではない」と指摘し、中国の姿勢を見極めることが重要だと強調しました。

今回の独中首脳会談と共同声明は、国際関係の新たな展開を示す重要な出来事となりました。関係改善の動きが進む一方で、安全保障上の懸念が払拭されていない現状も浮き彫りになっています。今後の両国関係の行方には、国際社会の注目が集まっています。

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