カナダのカーニー首相は27日、スウェーデンの航空機メーカーであるサーブ社が開発する空中警戒管制機「グローバルアイ」の調達交渉に入ったと発表した。これにより、選択肢として検討されていた米ボーイング社製の警戒機導入は見送られることとなった。トランプ米政権との摩擦が強まる中、カナダは防衛装備に関する米国依存からの脱却を積極的に進めている。
戦略的自立性の強化
ロイター通信によると、カーニー首相は「この調達はカナダの戦略的自立性を高め、雇用を創出し、世界のリーダーとしての地位を強化するものだ」と述べた。グローバルアイは、カナダのボンバルディア社が製造するビジネスジェット機をベースに、サーブ社の高度な警戒システムを搭載した機体である。今後15年間で、少なくとも3分の1の製造工程がカナダ国内で行われるため、約3000人の新規雇用創出につながる見通しだ。
米国依存脱却の動き
カナダはこれまで、米ロッキード・マーチン社のステルス戦闘機F35を88機調達する契約を結んでいる。しかし、カーニー首相は昨年3月、同社への発注を減らし、一部を他社に振り向ける検討を軍に指示していた。今回の警戒機調達決定は、こうした流れをさらに加速させるものとみられる。
カナダ政府は、国家安全保障の観点からも、特定国への依存を減らすことが重要だと強調している。今回の決定は、カナダの防衛産業の強化と多角化を図る戦略の一環であり、今後の調達方針にも影響を与える可能性がある。



