トランプ米大統領は4月30日、イラン攻撃に非協力的な姿勢を示したイタリアやスペインに対し、駐留米軍部隊の人員削減を検討する可能性に言及した。前日にはドイツ駐留部隊の削減や見直しを検討していると表明しており、欧州諸国への圧力を一段と強めている。
トランプ氏の欧州批判
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「イタリアは何の助けにもならず、スペインは本当にひどい」と述べ、両国を非難した。また、イラン攻撃を繰り返し批判してきたドイツのメルツ首相についても「ひどい仕事をしている」と批判した。
これに先立ち、トランプ氏は29日、ドイツ駐留米軍部隊の削減や再編を検討していると表明。ドイツは長年にわたり米軍の主要な駐留国であり、約3万5000人の米軍兵士が駐留している。今回の動きは、NATO同盟国に対するトランプ政権の不満の表れとみられる。
欧州側の反応
ドイツのワーデフール外相は4月30日、米軍部隊の削減検討について「われわれは備えている」と述べ、冷静な受け止めを示した。ドイツ通信(DPA)が伝えたところによると、同外相は「米国の決定は米国次第だが、ドイツは自国の防衛力を強化している」と強調した。
スペイン政府は公式コメントを控えているが、イタリア政府は「同盟国間の対話を通じて問題解決を図る」との立場を示している。両国はこれまで、イランへの軍事行動に慎重な姿勢をとってきた。
背景と影響
トランプ政権はイランに対し最大限の圧力をかける方針を掲げ、軍事行動も辞さない姿勢を示している。しかし、欧州諸国は外交的解決を優先すべきとして、米国の強硬路線に距離を置いてきた。今回の駐留米軍削減圧力は、こうした溝をさらに深める可能性がある。
専門家は、米軍の欧州駐留部隊削減がNATOの結束や欧州の安全保障に与える影響を懸念している。一方で、トランプ氏のこうした発言は交渉術の一環との見方もあり、実際の削減に踏み切るかどうかは不透明だ。



