2026年5月19日、内閣府が発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比実質0.5%(年率換算2.1%)と順調なプラス成長を記録した。トランプ関税や物価高といった逆風が和らぎ、日本経済に明るい兆しが見えた形だ。しかし、中東情勢の悪化という新たなリスクが浮上しており、4~6月期はマイナス成長に転じるとの予測も出始めている。
1~3月期GDPの内訳
GDPの内訳をみると、在庫変動を除く国内需要の各項目が小幅ながら増加し、季節調整値で前期比0.2%の押し上げ要因となった。さらに外需が0.3%寄与し、全体で0.5%の成長を達成。これは2024年7~9月期の0.7%以来の高い伸び率である。
専門家の見解
第一ライフ資産運用経済研究所の新家義貴氏は、「イラン情勢悪化前の日本経済は緩やかな回復基調を維持していたことが確認された」と評価する。3月には中東向け輸出が急減し、消費者心理も悪化したが、影響は限定的だったという。
4~6月期の懸念材料
しかし、問題は今後の動向だ。消費者心理の悪化に加え、原油価格が高騰している。特に化学製品の原料であるナフサの供給難を訴える声が広がっており、企業活動に影響が出始めている。新家氏は「1~3月期の強さはあくまで過去の数字」と指摘する。
民間エコノミストの予測
民間エコノミストの間では、4~6月期の成長率は1~3月期から大きく低下するとの見通しが広がっている。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏は、中東情勢の悪化が長期化すれば、日本経済に深刻な打撃を与える可能性があると警告する。
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