アフリカの「至宝」返還へ加速 フランス議会「歴史の新ページ」
フランスが植民地時代にアフリカから持ち去った美術品などの「至宝」を返還する動きが加速している。2026年3月には、コートジボワールから持ち出された歴史的な太鼓が110年ぶりに帰還した。フランス国民議会(下院)は4月、略奪品の返還を促進する法案を可決。ペガール文化相は「歴史の新たなページを開く選択をした」と強調した。
アフリカ諸国は近年、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」運動を背景に尊厳の回復を目指し、宗主国だった英仏など欧州諸国に略奪品を返還するよう訴えてきた。2017年に就任したフランスのマクロン大統領も返還促進を公約に掲げたが、膨大な品目のごく一部しか実現していない。
こうした中、フランスが1916年に奪った全長3メートル以上、重さ430キロの太鼓が今年3月13日にコートジボワールに返還され話題となった。同国のルマルク文化相は「歴史的だ。深く感動している」と意義を語った。
一方、コートジボワールが2019年に返還を要請してから6年以上かかったことに批判も出ている。返還手続きの遅さや、未だに多くの品物がフランス国内に留まっている現状が問題視されている。



