ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、首都キーウで記者会見を開き、ロシア軍による占拠が続く南部ザポリージャ原子力発電所の状況について深刻な懸念を表明した。同原発では原子力事故の危険性が高まっており、国際社会に対して安全管理に向けた協力を呼びかけた。
チェルノブイリ事故40年を踏まえた警告
ゼレンスキー氏は、発生から40年を迎えたチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故を引き合いに出し、「現在直面している脅威は当時と変わらない」と強調。ロシア軍が侵攻初期にチェルノブイリ原発を一時占拠し、設備を破壊したことで放射性物質拡散のリスクを生んだと非難した。さらに、「(原発事故を起こした)旧ソ連の過ちから何も学んでいない」と憤りを示した。
モルドバ大統領との共同会見
この会見は、ウクライナを訪問中のモルドバのサンドゥ大統領と共同で行われた。両大統領は、ロシアの軍事行動が地域の安全保障に及ぼす影響について協議し、原子力安全の重要性で一致した。ゼレンスキー氏は日本を含む国際社会に対し、ザポリージャ原発の安全管理への協力を改めて要請した。
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ゼレンスキー氏は、ロシア軍による原発占拠が長期化する中で、国際原子力機関(IAEA)の監視活動の強化も求めており、核安全保障の観点からも国際社会の連携が不可欠だと訴えている。



