X社、通信履歴保存延長を拒否 総務省の要請にコスト負担増を理由に抵抗
X社、通信履歴保存延長を拒否 総務省要請に抵抗 (24.03.2026)

X社、総務省の通信履歴保存延長要請を拒否 コスト増加への懸念が背景

総務省がインターネット上の誹謗中傷対策の一環として、通信履歴の保存期間を延長するよう関連事業者に求めた要請に対し、X(旧ツイッター)の運営会社が対応を拒否したことが3月24日、明らかになった。複数の関係者がこの事実を確認しており、同社の内部基準よりも保存期間が長くなることで生じるコスト負担の増加に抵抗したとみられている。

総務省の指針改正と事業者への要請

総務省は昨年、通信事業者を対象とした指針を改正し、交流サイト(SNS)への接続履歴などの利用者情報を「少なくとも3~6カ月程度」保存することが望ましいとの考え方を示した。この方針は事業者団体に対する行政指導を通じて周知徹底が図られており、誹謗中傷被害の迅速な救済を目的としている。

さらに、総務省は今年2月下旬に有識者らを交えた非公開会合を開催し、各事業者の保存状況を確認した。関係者によれば、X社は担当者を会合に出席させ、要請の受け入れが難しいとの立場を明確に説明したという。X社の現在の保存期間は1~2カ月程度と推定されており、総務省が求める期間よりも短いことが分かる。

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コスト負担増への抵抗と社会的影響

X社の拒否の背景には、保存期間の延長に伴うコスト負担の増加への強い抵抗があると見られている。データ保存にはサーバー容量や管理コストがかかるため、事業規模の大きいプラットフォームでは特に負担が重くなる可能性がある。

しかし、この対応により、インターネット上での誹謗中傷被害が発生した際に、発信者の特定が困難になり、被害者の救済に支障を来す恐れも指摘されている。保存期間が短ければ、時間の経過とともに証拠が失われ、適切な対応ができなくなるリスクが高まるためだ。

総務省の要請には法的な拘束力はないものの、今回の拒否を契機に、通信履歴の保存義務化に関する議論が活発化する可能性がある。デジタル社会におけるプライバシー保護と被害救済のバランスをどう取るかが、今後の焦点となりそうだ。

共同通信はX社にコメントを求めたが、3月24日時点では回答を得られていない。この問題は、経済活動と社会的責任の狭間で事業者が直面する課題を浮き彫りにしており、今後の動向が注目される。

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