日本ガイシが「NGK」に社名変更 4月1日から新名称で事業転換を加速
日本ガイシは、2026年4月1日付で社名を「NGK」に変更することを正式に決定しました。この変更は、創業以来の基幹事業であった電力設備向け絶縁体「がいし」の売上高が全体の1割未満にまで低下したことを受けたものです。現在、同社の中核事業は自動車の排ガス浄化向けや半導体製造装置向けのセラミック製品へと移行しており、新社名はこうした事業構成の転換を明確に示す狙いがあります。
祖業がいしの割合低下が背景に
社名の由来である「がいし」は、電柱で漏電を防ぎながら電線を支えるために使用される絶縁体です。日本ガイシは1919年に日本陶器(現ノリタケ)のがいし部門が独立して設立されましたが、近年は売上高全体に占めるがいしの比率が著しく低下しています。これに代わって、自動車産業向けの排ガス浄化装置や、半導体製造装置向けの高度なセラミック部材が主要な収益源となっています。
NGKの名称はグループブランドを統一
新社名「NGK」は、「NIPPON GAISHI KAISHA」の頭文字を取ったもので、既にグループの英語表記として使用されているブランド名です。日本語社名と英語表記を統一することで、国内外での認知度向上を目指しています。この変更に伴い、命名権を持つ名古屋市総合体育館の愛称も4月1日から「日本ガイシスポーツプラザ」から「NGKスポーツプラザ」に改称されます。
脱炭素とデジタル分野への注力を強化
日本ガイシは、脱炭素とデジタルの2分野における売上高比率を、2021年の3割から2050年には8割へと引き上げる目標を掲げています。具体的な取り組みとして、二酸化炭素(CO2)回収装置の実証実験を推進し、半導体製造装置向け部材の事業拡大にも力を入れています。2025年3月期の連結売上高は6195億円を見込んでおり、新社名の下でさらなる成長が期待されます。
今回の社名変更は、単なる名称の刷新にとどまらず、長年の事業構造の変化を反映した戦略的な決断です。祖業であるがいし製造から脱却し、先端技術を駆使したセラミック製品分野での競争力を高める姿勢を明確に打ち出しています。国内外の市場において、NGKとしての新たなブランド価値の構築が注目されます。



