中国市場で急成長する北海道産納豆、健康志向の波に乗る
健康志向の高まりを受けた日本食ブームの追い風を受け、北海道産の納豆が中国市場で急速に人気を拡大しています。2025年の輸出額は前年比で倍増し、日本からの納豆輸出全体の実に7割近くを占めるまでに成長しました。各国で認知が進む「北海道ブランド」の強固な信頼性が、納豆分野でも確かな効果を発揮している状況です。
輸出メーカーの戦略と中国市場への集中
道内で大口の輸出メーカーとして知られる北海道はまなす食品(江別市)は、今年度において3億円を超える海外売上高を見込んでいます。その内訳では、中国向けの輸出が8割に達し、特に上海を中心とした地域で広く流通しています。
同社が中国市場に本格的に参入したきっかけは、9年前に中国の商社と直接取引を開始したことでした。仲介業者を介さず、関税手続きなどの業務をすべて自社で請け負う独自の体制を構築。この過程で蓄積された輸出ノウハウが大きな強みとなり、他の商社からの引き合いが一気に増加する結果につながりました。
順調ではない道のりと課題の克服
しかし、輸出拡大の道筋は常に平坦だったわけではありません。2023年夏には、東京電力福島第一原子力発電所の処理水問題を巡る中国側の禁輸措置など、政治経済的な障壁にも直面しました。それでも、北海道産納豆の品質と安全性に対する確かな信頼が、こうした課題を乗り越える原動力となっています。
江別市の工場では、蒸し煮した大豆をパック詰めする機械が絶え間なく稼働し、中国市場に向けた生産を継続。健康意識の高い中国消費者層をターゲットに、伝統的な発酵食品としての価値を積極的にアピールする戦略が功を奏しています。
今後の展望と市場の可能性
現在、中国を中心とした海外市場における北海道産納豆の需要は、「爆発的な伸び」と表現されるほど急拡大中です。この傾向は、単なる一時的なブームではなく、持続可能な成長トレンドとして定着しつつあります。
今後も、以下の点が市場拡大の鍵となるでしょう:
- 北海道産原料に対するブランド信頼性の維持と強化
- 中国市場の健康志向トレンドへの的確な対応
- 国際的な規制や貿易障壁への柔軟な適応
- 現地の流通ネットワークとの連携深化
北海道はまなす食品をはじめとする道内メーカーは、質の高い製品提供と確かな輸出体制を両輪に、さらなる海外市場開拓に取り組んでいく方針です。日本食ブームの世界的な広がりを背景に、北海道産納豆の国際的な地位は今後も堅調に向上していく見通しです。



