神奈川の企業が脱脂粉乳とアルファ米を活用したクラフトビールを開発、来月から販売開始
横浜市神奈川区に拠点を置くクラフトビール企業「Beer the First」(BtF)は、廃棄間近や未利用の食材を活用した商品開発に取り組んでいます。このたび、脱脂粉乳とアルファ米の端材を原料の一部として加えた2種類のクラフトビールを新たに開発し、来月から販売を開始することを発表しました。このプロジェクトは、生乳事業の安定化や食品ロス削減を目的として、食品メーカーとの協力により進められました。
明治と尾西食品との協力で実現した新商品
新商品は、脱脂粉乳を使用した発泡酒「WHITE BREW」(ホワイトブリュー)と、アルファ米の端材を活用したビール「RICE ALE」(ライスエール)の2種類です。前者は乳業大手の明治(東京都)と、後者は尾西食品(東京都)とBtFが共同で開発しました。脱脂粉乳は、生乳から乳脂肪分を抽出した後に粉末状にしたもので、ヨーグルトや乳飲料などに使用されますが、バターに比べて需要が少なく、余剰分の有効活用が課題となっています。
明治の経営企画本部に所属する徳井友香さんは、「昨年、脱脂粉乳を入れたミルクサワーを商品化した経験を活かし、第2弾ではターゲットを変えてより幅広い層にアピールしたいと考えました」と説明します。脱脂粉乳の割合を調整することで、まろやかで飲みやすい味わいに仕上げています。
アルファ米の端材をアップサイクル、すっきりとした後味に
一方、尾西食品の取締役である栗田雅彦さんによると、アルファ米の端材は大量には発生しないものの、飼料として利用されているものの、人間が消費できる形でのアップサイクルに価値を見出しています。「端材は必ず発生するもので、これを楽しめる商品に昇華できた点が意義深いです」と語ります。この商品は、すっきりとした後味が特徴で、ビール愛好家に新たな選択肢を提供します。
東京都のスタートアップ支援事業の一環として展開
BtFの坂本錦一社長は、今回の取り組みが東京都のスタートアップ支援事業の一環として進められたことを明らかにしました。販売は3月中にスーパーの成城石井で開始され、4月からは紀ノ国屋やナチュラルローソンなどのコンビニエンスストアでも展開される予定です。商品は1缶350ミリリットルで、参考価格は427円(税込み)に設定されています。
このプロジェクトは、食品ロス削減や持続可能な資源活用の観点から、地域企業の連携によるイノベーションの一例として注目されています。神奈川を拠点とするBtFの取り組みは、環境問題への配慮と新たなビジネスチャンスを両立させ、クラフトビール市場に新風を吹き込むことが期待されます。



