AIに奪われない仕事?自動車整備士の年収18%増、養成校の現場から
AIに奪われない仕事?自動車整備士の年収18%増の背景

若者のクルマ離れが叫ばれて久しい。自動車産業が大きな変革期を迎える中、車検や定期点検に欠かせない自動車整備士の年収が18%増加している。その背景には、AIやEV(電気自動車)といった新技術への対応がある。日産自動車が栃木県内に設置する養成校を訪ね、現場の実情を探った。

変化するクルマと整備士の役割

日産栃木自動車大学校は、日産が全国に五つ持つ整備士養成校の一つ。主要コースには一級整備士を目指す4年制と二級整備士向けの2年制がある。広大な実習場では、学生たちが教材の乗用車を前に故障原因を探る課題に取り組んでいた。

「今のクルマは電子制御が主流。検査用端末とにらめっこする時間がほとんどで、オフィスワークのような仕事になりつつある」と統括教員の高山雄平さんは語る。実際、ハイブリッドシステムのe-POWER車から故障箇所を探す実習では、コンピューター診断が不可欠で、各班が苦戦していた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

EV整備とバッテリー交換の重要性

実習場の隣では、日産の電動化戦略の中心となる軽EV「サクラ」のバッテリー交換が行われていた。手順を誤れば重大事故につながる危険な作業だ。EVの点検や修理を深く教える養成校はまだ少なく、日産系列校ならではの取り組みである。

学生の変化:ゲーム好きと外国人増加

上三川町出身の小林空翔さん(21)は幼い頃からのクルマ好きで、放課後は自分の愛車の足回りや吸気系をいじる。しかし、こうした熱心な学生は減っているという。高橋真教頭は「車のゲームが好きというきっかけで入学する子が多く、ねじの締め方から教える必要がある」と苦笑する。

もう一つの変化は外国人学生の増加だ。全校の約5割が外国籍で、18カ国から学生が集まる。2021年には外国人向けコースも新設された。スリランカ出身のシルワ・シェヴィーンデランさん(22)は「漢字は難しいが、日本人の同級生が教えてくれる。将来はスリランカと日本を結ぶ車ビジネスをしたい」と語る。

待遇改善とAIの影響

自動車整備士の待遇は大幅に改善され、年収は18%増加した。AIに奪われない仕事として注目される理由は、電子制御やEV技術への適応が求められる高度な専門性にある。日産栃木自動車大学校では、最新技術に対応したカリキュラムで、未来の整備士を育成している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ