イオングループが職種別スペシャリスト採用を導入 配属先を確約し初任給は管理職並みに
イオングループが、法律やITなどの分野で資格や専門性を持つ学生を対象とした「職種別スペシャリスト採用」を導入することが明らかになりました。この新たな採用制度では、入社後の配属先を事前に確約し、初任給を管理職並みの水準に設定する方針です。外資系企業などとの人材獲得競争で「採り負けない」ようにすることを目的としています。
2028年春卒業予定の学生から導入 約20社で計50人程度を採用
導入は2028年春に大学や大学院を卒業する学生の採用から開始されます。ITや経営企画、マーケティング、経理・財務、法務、グローバルリーダーといった職種別に、グループ約20社で計50人ほどを採用する計画です。法務であれば弁護士資格、グローバルリーダーであれば語学力など、資格やスキル、学生時代の研究内容に基づいて書類選考が行われます。
その後、200人から300人規模の合同インターンシップを実施し、入社先や具体的な配属先を決定するプロセスを取ります。これにより、学生は入社前に自身のキャリアパスを明確に把握できるようになります。この制度は、従来の総合職採用とは異なり、専門分野に特化した人材を早期に確保することを目指しています。
初任給を管理職並みに設定 優秀な人材の囲い込みを強化
特に注目されるのは、初任給を管理職並みの水準に設定する点です。これにより、経済的な魅力を高め、高度な専門性を持つ学生の獲得を図ります。イオングループは、小売業界を中心に事業を展開していますが、デジタル化や国際化が進む中で、法律やIT、グローバルビジネスに対応できる人材の需要が高まっています。
グループ約20社には、総合スーパーを運営するイオンリテールをはじめ、イオンモールや専門店会社などが含まれると見られます。各社が連携して採用活動を行うことで、効率的な人材配置を実現し、グループ全体の競争力向上につなげるねらいです。
外資系企業との人材競争を意識 業界全体の採用動向に影響も
この制度導入の背景には、外資系企業やIT企業などが高い給与条件で優秀な人材を獲得する動きが活発化していることがあります。イオングループは、伝統的な国内企業としての強みを生かしつつ、経済的なインセンティブとキャリアの明確さをアピールすることで、人材流出を防ごうとしています。
専門性を重視した採用は、業界全体のトレンドとなりつつあり、他の小売企業や製造業にも波及する可能性があります。学生にとっては、早期から専門分野に集中できる環境が整う一方、企業側は即戦力となる人材を確保できるメリットがあります。
今後、詳細な給与体系や職種ごとの採用人数などがさらに明らかになる見込みです。イオングループの動向は、日本の企業採用の新たなモデルケースとして注目を集めそうです。



