三十三銀行を傘下に持つ三十三ファイナンシャルグループ(FG、四日市市)と、あいちFG(名古屋市)が経営統合することで基本合意した。このニュースに対し、前身の三重銀行時代から本拠地となってきた北勢地域や、旧第三銀行の本店が置かれていた松阪市では、行政や商工関係者、個人客の間で期待と懸念が交錯する声が聞かれた。
地元経済界の反応
四日市商店連合会の森修平会長は、2021年5月に三重銀と第三銀の合併で三十三FGが誕生し、さらに昨年1月に愛知銀と中京銀の合併であいちFGが発足したばかりであることに困惑を示した。「合併したばかりなのに、また経営統合となると、よく分からなくなる」と述べ、その上で「三十三銀の本店が四日市に残るのであればいいが、全部名古屋に移ってしまうのならメリットはない」と懸念を表明した。
一方、市内の別の商工関係者は、三十三銀が県内最大手の百五銀行に後塵を拝している現状を挙げ、「百五に何としても勝ちたいという思惑なのかと感じた」と、統合の背景に競争意識があるとの見方を示した。
行政の見解
四日市市の森智広市長は「両グループの経営資源やノウハウを生かし、経営基盤を強固にすることにより、地域活性化に貢献されることを期待する」とコメント。市は三十三銀を前身の三重銀時代から指定金融機関としており、市役所内に支店もある。市幹部は経営統合の時期や内容を注視するとした上で「県をまたぐ統合になっても、指定金融機関を変える理由はそう見当たらない。三重銀と第三銀行が合併した際も大きな影響はなかった」と述べた。
旧第三銀行の本店が置かれていた松阪市の竹上真人市長は「これからも地域経済の活性化に向けご尽力していただくようお願いしていきます」とコメントした。
県知事の期待
三重県の一見勝之知事は、三十三FGとあいちFGの経営統合について報道陣の取材に応じ、「金融機関が経営基盤を強化することは時宜にかなっている。これまで以上に力強く三重県の企業をサポートしてほしい」と前向きに受け止めた。実際の統合に向けては「混乱がないように、スムーズな統合をお願いしたい」と要望。店舗数が減るのではといった懸念については「そういったことがないように対応していただけると思っている。一般の方の利便性は非常に重要だ」と述べた。
今回の統合は、地域金融機関の再編が進む中での動きであり、地元の雇用やサービス維持への影響が引き続き注目される。



