タクシー利用が男女同じに 日航子会社が運用見直し、識者「改定は妥当だ」
運用見直しの背景
日本航空の子会社「JALグランドサービス」が、退勤時のタクシー利用可能時間に性別で差を設けていた運用を改め、男女一律としていたことが31日、関係者への取材で分かった。男女雇用機会均等法は職場での性別による差別を禁止しており、識者は「企業は法の趣旨を踏まえ平等な雇用管理が求められる。改定は妥当だ」と評価した。
従来の規定と問題点
関係者によると、2017年発出の業務連絡では、公共交通機関がない場合、女性は午後9時以降、男性は午後11時以降の退勤でタクシー利用を可能とした。理由に関し会社側は、2005年に福岡空港で勤務する女性が殺害された事件を挙げ、安全配慮の必要があると説明したが、一部社員から不満の声が上がった。
ある男性社員は、不合理な差別に当たるなどとして会社側に見直しを求めたがすぐには実現しなかった。今年4月に会社を相手取り、規定変更やタクシー代支払いを求めて東京地裁に提訴。その後、性別に関係なく午後9時以降の退勤で利用可能とする規定が、就業規則に追加された。
識者の見解
労働法に詳しい専門家は「安全配慮の観点から女性に手厚い措置を取ることは理解できるが、結果として男性社員に対する不利益が生じている。均等法の趣旨に照らせば、性別ではなく個々の事情に応じた対応が望ましい。今回の改定は妥当な判断だ」と述べた。
また、他の企業でも同様の性別による差別的な規定が存在する可能性があり、今回の改定が波及効果をもたらすと期待される。



