日本航空(JAL)の子会社「JALグランドサービス」が、退勤時のタクシー利用可能時間について、性別による差別を撤廃し、男女一律の運用に改めたことが31日、関係者への取材で判明した。これまで女性は午後9時以降、男性は午後11時以降と異なる基準が適用されていたが、見直しにより性別に関係なく午後9時以降の退勤でタクシー利用が可能となった。
背景に男性社員の提訴
この運用変更は、男性社員が会社を相手取り、東京地裁に提訴したことを契機としている。同社員は、性別による差別は不合理であり、規定の変更とタクシー代の支払いを求めていた。提訴後、会社は就業規則を改定し、性別に関係なく午後9時以降の退勤でタクシーを利用できる規定を追加した。
安全配慮と法的整合性
会社側は、2005年に福岡空港で女性従業員が殺害された事件を挙げ、安全配慮の観点から差を設けていたと説明していた。しかし、男女雇用機会均等法は職場での性別による差別を禁止しており、一部の社員からは不満の声が上がっていた。識者は「企業は法の趣旨を踏まえ平等な雇用管理が求められる。改定は妥当だ」と評価している。
今回の見直しにより、同社では性別に関係なく、公共交通機関がない場合などに午後9時以降の退勤でタクシーを利用できるようになった。この変更は、今後の企業の雇用管理に影響を与える可能性がある。



