化学大手の三菱ケミカルは25日、基礎化学品事業の分社化を検討すると発表した。同社は「業界全体を視野に入れた再編や他社との統合といった改革が不可欠」と判断。分社化により同業他社との協議を円滑に進める狙いがある。
分社化の背景と目的
基礎化学品事業は茨城、三重、岡山、福岡の4県に生産拠点を持ち、エチレンや樹脂など多様な製品を生産している。同社は2028年3月末までに分社化を完了する方針だ。2026年3月期の同事業の売上高は5743億円だが、コア営業損益は141億円の赤字を計上しており、構造改革が急務となっている。
業界再編の動き
日本の基礎化学品業界では、中国企業の台頭や需要減退を受け、再編の動きが加速している。旭化成はポリエチレン生産から撤退し、三菱ケミカルと旭化成は水島のエチレン生産を停止、大阪の三井化学に集約する方針。また、帝人と旭化成の子会社統合など、規模拡大による競争力強化が進んでいる。
三菱ケミカルは分社化により、他社との統合や事業売却などの選択肢を広げ、収益改善を図る。今後の動向が注目される。



