損保大手4社の火災保険、16年ぶり黒字転換 自動車保険は大幅減益
損保大手4社火災保険、16年ぶり黒字 自動車保険は大幅減

損害保険3グループが20日発表した2026年3月期決算において、傘下の大手4社が手がける火災保険事業の損益(保険引き受け利益)が合計2431億円の黒字(前年は33億円の赤字)となり、16年ぶりに黒字に転換したことが明らかになった。この背景には、台風などの大規模自然災害の発生が減少したことに加え、保険料の引き上げが収支改善に大きく寄与した。

火災保険の収支改善要因

対象となる4社は、東京海上ホールディングス(HD)傘下の東京海上日動火災保険、MS&ADインシュアランスグループHDの三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険、SOMPO HDの損害保険ジャパンである。近年、豪雨や台風などの自然災害が頻発し、その激甚化に伴い保険金の支払額が増加傾向にあった。しかし、ここ数年で4社は火災保険料を合計で約4割引き上げるなど、複数回の値上げを実施。これにより、収支が改善し黒字確保につながった。

自動車保険の現状

一方、自動車保険の損益は42億円の黒字を確保したものの、前年から約9割減少する大幅な減益となった。これは、修理に使用する部品の価格や人件費が上昇しているためで、保険金の支払額が増加していることが主な要因である。また、新型コロナウイルス感染症の流行以降、事故件数は減少傾向にあるものの、修理コストの高騰が収益を圧迫している。

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今後の見通し

火災保険の黒字転換は一時的な要因によるものではなく、保険料の適正化が進んだ結果と評価できる。しかし、気候変動の影響で自然災害のリスクは依然として高く、今後の収支には注意が必要だ。自動車保険についても、部品価格や人件費の上昇が続く場合、さらなる保険料の見直しが求められる可能性がある。

損保各社は、リスクに見合った保険料設定と収益性の向上を図りながら、持続可能な事業運営を目指す方針だ。

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