14日の国債市場において、長期金利の指標である新発10年債(382回債、表面利率2・4%)の利回りが上昇し、一時2・635%を記録した。日本相互証券によると、これは1997年5月以来、約29年ぶりの高水準となる。
利上げ観測が金利上昇を加速
日銀の増一行審議委員が鹿児島市での講演で、景気下振れの兆候が明確な数字で示されなければ「できる限り早い段階での利上げが望ましい」と発言したことが、市場の利上げ観測を一層強めた。この発言を受け、日銀が6月の政策決定会合で利上げを実施するとの見方が広がり、国債の売り圧力が高まり、利回りがさらに押し上げられた。
終値利回りは前日比0・045%高い2・630%となり、日本相互証券が記録を残す1998年12月以降で最高値を更新した。
株式市場にも影響
金利上昇が重荷となり、東京株式市場では日経平均株価(225種)が乱高下した。取引時間中には最高値となる6万3700円台を午前に付けたが、午後には下落に転じ、前日比で600円超の下落となるなど荒い値動きとなった。
市場の見通し
長期金利は午前中に前日比0・020%高い2・605%を付けており、増一審議委員の発言後に上昇が加速した形だ。市場関係者は、今後の日銀の政策動向や追加の利上げ観測に注目している。金利上昇は企業の資金調達コスト増加や個人の住宅ローン金利上昇につながる可能性があり、経済全体への影響が懸念される。



