財務省が13日に発表した2025年度の国際収支速報によると、海外との貿易や投資による資金の流れを示す経常収支は34兆5218億円の黒字を記録した。これは前年度から4兆4902億円の増加であり、3年連続で過去最大を更新した。半導体を中心とした輸出の好調により、貿易収支が5年ぶりに黒字(1兆3631億円)となったことも、経常黒字拡大に大きく貢献した。
経常黒字を支える第一次所得収支
経常収支の黒字を支える柱は、企業が海外子会社から受け取る配当金など、海外投資から得られる収益を示す「第一次所得収支」である。2025年度の第一次所得収支は42兆2809億円に達し、前年度から8725億円増加して過去最高を更新した。
貿易収支の改善要因
貿易収支が黒字に転じた背景には、世界的な半導体需要の高まりがある。日本の半導体製造装置や電子部品の輸出が増加し、一方でエネルギー価格の落ち着きにより輸入額が抑制されたことが要因とみられる。
今回の国際収支統計は、日本経済の対外競争力の回復を示すものとして注目される。経常黒字の拡大は、円相場や金融政策にも影響を与える可能性がある。
今後の見通しと課題
経常黒字の拡大は日本経済にとってプラス材料だが、海外経済の減速や地政学的リスクなど、下振れ要因も存在する。財務省は引き続き国際収支の動向を注視していくとしている。



