福島県内景気、18カ月連続で「足踏み」状態 日銀支店が概況発表
日本銀行福島支店は15日、4月の県金融経済概況を発表し、福島県内の景気総括判断について、18カ月連続で「足踏みしている」としました。長引く物価高により消費者の節約志向が強まる一方で、企業は設備投資に意欲的で、所得環境も改善を続けています。しかし、中東情勢の緊迫化が先行きに不透明感をもたらし、見通せない状況にあると指摘しました。
個人消費と鉱工業生産の動向
個人消費に関しては、2月の主要小売業販売額が前年比0.6%増加し、2カ月連続で増加しました。買い上げ点数は減少しているものの、ドラッグストアでは相対的に価格帯が低い商品や、インフルエンザの流行による医薬品などの売り上げが伸びています。一方、鉱工業生産では、汎用・生産用・業務用機械で欧米向けの需要が好調な半面、一部自動車メーカーの販売不振が関連する複数業種に影響を広げています。
消費者物価指数と預金残高の推移
2月の福島市の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年比1.8%増加しました。コメなど食料品価格の上昇に一服感があるほか、政府による電気料金の補助金により、上昇幅は縮小しています。また、県内金融機関の預金残高は2月で前年比0.3%増加し、約1年ぶりに増加しました。金利上昇に伴い、金融機関による預金獲得競争は激しさを増している状況です。
中東情勢の影響と今後の見通し
中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇をきっかけに、企業の利益圧迫を懸念する声もあります。しかし、日銀福島支店の森下謙太郎支店長は、「現時点での影響は限定的」と述べた上で、「長期化すれば影響は広がる可能性があり、県内経済を注視する必要がある」との認識を示しました。今後も、国内外の経済動向に注意深く目を向けることが求められています。



