政府・日銀が実施した過去最大規模の為替介入にもかかわらず、円安が再び加速している。市場では介入の実効性への不信感が強まり、さらなる追加介入の観測が浮上している。
介入の効果は一時的
先週、政府・日銀はドル円相場が1ドル=160円を超えたタイミングで大規模な円買い介入に踏み切った。介入額は推定10兆円を超え、過去最大規模となった。一時的に円高方向に振れたものの、効果は数日で消失。現在は再び158円台後半まで円安が進行している。
市場の反応
市場関係者の間では「介入は時間稼ぎに過ぎない」との声が広がる。ある外資系証券の為替ストラテジストは「日米金利差が縮小しない限り、円安トレンドは変わらない。政府の介入は火消しにすぎない」と指摘。実際、米国の長期金利は高止まりしており、日米金利差は依然として4.5%程度と大きな開きがある。
専門家の見解
経済評論家の山田太郎氏は「介入は効果が限定的で、むしろ市場の不信感を招いている。政府は構造的な円安要因である貿易赤字やエネルギー価格高騰への対応を急ぐべきだ」と述べる。また、日銀の金融政策正常化が遅れていることも円安の一因とされ、早期の利上げを求める声も出ている。
今後の展望
市場では、円安が再び160円を超えるようなら、政府・日銀が追加介入に踏み切るとの見方が強い。しかし、介入の頻度が増せば増すほど、その効果は薄れるとの懸念もある。一方で、米国の利下げ観測が後退していることも円安圧力を強めており、当面は円安基調が続く可能性が高い。
政府は介入以外にも、エネルギー補助金の拡充や、企業の国内回帰を促す政策など、総合的な対策が求められている。しかし、具体的な政策はまだ示されておらず、市場の不安は解消されていない。



