ホルムズ海峡を通過した出光興産の原油タンカー「出光丸」が、2026年5月25日に名古屋港沖に到着する。ENEOS系の原油タンカー「エネオス・エンデバー」も近く、ペルシャ湾から日本へ向けて航海を続けている。両船の到着は、日本の石油安定供給において重要な意味を持つ。
出光丸とエネオス・エンデバーの積載量
出光丸はサウジアラビア産の原油約200万バレルを積載している。一方、エネオス・エンデバーはクウェート産とアラブ首長国連邦(UAE)産の原油を合わせて約200万バレルを積んでいる。この合計約400万バレルは、日本の国内消費量の約1.2日分に相当する。
ホルムズ海峡封鎖の影響
日本は原油輸入の9割以上をホルムズ海峡経由に依存している。そのため、同海峡の封鎖が長期化すれば、日本のエネルギー安全保障に深刻な打撃を与える可能性がある。出光丸とエネオス・エンデバーの到着は、当面の供給不安を和らげる効果が期待される。
代替調達への針路
両タンカーは到着後、ホルムズ海峡以外のルートでの代替調達に向かうとみられる。具体的には、アフリカやアメリカ大陸からの原油輸入が検討されている。しかし、代替調達には以下のような課題がある。
- 長距離輸送によるコスト増加
- 地政学的リスクの分散
- 新たな供給源の確保に伴う契約交渉の複雑さ
今後の見通し
政府は石油備蓄の放出や節約要請も検討しているが、中長期的には中東依存度を低減するための戦略が求められる。出光丸の到着は、その第一歩として位置づけられるだろう。



