富士通は23日、ロボットを自律的に動作させる「フィジカルAI(人工知能)」分野における戦略を発表した。同分野で世界的にリードする米カーネギーメロン大学と、フィジカルAIに関する共同研究センターを同日に設立。AIでロボットを制御するための基本ソフト(OS)を共同開発し、2026年中に第1弾を公開する計画だ。
フィジカルAIの概要と目標
フィジカルAIは、ロボットが環境を認識し、自律的に判断して行動するための技術。富士通とカーネギーメロン大学は、このOSを継続的に改良し、2030年までに人間とロボットが協調しながら働く世界の実現を目指す。工場や病院などにOSを提供し、施設側に設置したセンサーから得たデータも活用することで、ロボットが人間のように状況に応じて柔軟に動くことを想定している。
実演公開と技術の差
富士通は23日、川崎市の実験施設で、四足歩行ロボットが荷物を運ぶ実演を報道陣に公開した。富士通のフィジカルAI技術を搭載したロボットは、背負った荷物が落ちないように慎重に歩行したのに対し、搭載していないロボットは歩行中に荷物を落下させた。この実演により、フィジカルAIの有効性が示された。
フィジカルAIの競争と位置づけ
フィジカルAIは「生成AIの次」の技術として注目され、米国や中国との開発競争が激化している。高市政権もこの分野を注力分野に位置づけており、日本の国際競争力強化に貢献することが期待される。



