名古屋モーターサイクルショー、電動化と新規制で市場転換期に4万5千人集結
名古屋モーターサイクルショー、電動化で市場転換期に4万5千人 (13.04.2026)

名古屋モーターサイクルショー、電動化と新規制で市場転換期に4万5千人集結

大手バイクメーカーの商品を展示する「名古屋モーターサイクルショー」が4月10日から12日まで、愛知県常滑市で開催されました。排ガス規制の強化や電動化の急速な進展により、二輪市場が大きな転換期を迎える中、各社は次の主力車種をにらんだ新型車や試作車を並べ、女性や若者も含めた幅広い需要の掘り起こしを積極的に狙いました。

新規制対応で市場環境が大きく変化

国内メーカーは昨年10月、新たな排ガス規制に対応するため、排気量50cc以下の原付きバイクの生産を終了しました。代わって、排気量は125cc以下ながら最高出力を抑えた「新基準原付き」の販売を開始しています。海外メーカーも新規制の実施に合わせて、原付き免許で運転できる電動二輪の国内販売に乗り出しており、市場環境は大きく変わりつつあります。

こうした状況下で開かれた今回のショーには、12社14ブランドが計380台を展示しました。初日は時折激しく雨が降る天候でしたが、午前10時の開場直後から展示車両にまたがることを求める来場者の列ができ、会場は活気に満ちていました。3日間の来場者数は4万5581人に達し、昨年を上回る多くのファンが駆けつけました。

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ホンダの試作車や電動二輪が注目を集める

中でも特に注目を集めたのは、最大手のホンダが展示した「CB400 スーパーフォア」の試作車です。中型ネイキッド・バイクの定番車両として、多くの教習所で採用され、愛好者も多いモデルですが、すでに生産を終了しています。今回の試作車は発売時期こそ未定ながら、前モデルのイメージを踏襲しつつ、エンジンと車体を新設計しました。新たに電子制御部品を多く取り入れ、ディスプレー式の速度メーターにするなど、近代的なアップデートが施されています。

ホンダはこのほか、欧州で先行発売している電動二輪車「WN7」も展示しました。普通二輪免許で運転でき、1回の充電で約140キロ走行可能です。担当者は「走行時の音が静かなので、風になるような感覚で楽しめる」と説明し、電動車の広がりを見据えて、次の需要を探る考えを示しました。

ネオ・レトロ路線で新たなファン層を開拓

ヤマハ発動機は、最新機能を備えつつ、懐かしさを感じさせる「ネオ・レトロ」路線の「XSR」シリーズを展示しました。年内に発売予定の155ccの車種は、高速道路での走行もできる手頃な商品として、来場者の関心を集めました。

スズキもネオ・レトロ路線の「GSX―8T」と「GSX―8TT」を並べました。ベテランライダーに加え、若い世代にも訴えるデザインを打ち出し、新たなファン層の開拓を目指しています。

東海地方の春のイベントとして定着

名古屋モーターサイクルショーは、東京・大阪に次いで2022年に初開催され、東海地方のバイクファンが注目する春のイベントとして定着しつつあります。女性と高校生以下を入場無料とし、子供向け体験コーナーを設けるなど、裾野拡大も意識した取り組みが行われました。東海地方は二輪車の国内有数の生産拠点でもあり、会場には市場転換期の中で各社が次の定番車種を探る思惑がにじんでいました。

二輪市場の概況と課題

愛知オートバイ事業協同組合の石川喜康理事長は、二輪市場の概況について次のように語りました。

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  • モーターサイクルショーの手応え: 「家族連れの来場者も増えており、社会から支持・認知されてきていると感じています。二輪文化が変わり者の文化ではなくなり、広がりを感じています。」
  • 販売概況: 「二輪部品の値上がりに従い、完成車メーカーも車体価格を上げてきています。今後、消費熱が下がることを心配しています。特に二輪車は趣味性の高い乗り物なので、消費の後回しにされがちです。」
  • 電動化商品: 「値段が手頃な商品も出てきていますが、中古品の再販価値がつけにくく、その点から購入を控える人もまだ少なくありません。」
  • 新基準原付き: 「大手の商品も出てきて、予想以上には売れています。従来の排気量125ccのバイクを、50ccの出力に抑えた機種が多いですが、普通免許で乗れるという利便性を評価してくれる人は依然として多いようです。」

全体として、名古屋モーターサイクルショーは、電動化と新規制が進む二輪市場の転換期を象徴するイベントとなり、多くの来場者が新たな技術やデザインに触れる機会を提供しました。