税関の輸入差し止め件数が3年連続で3万件を突破、危険な電気製品の増加が顕著に
財務省は3月6日、2025年度における税関での知的財産侵害物品の輸入差し止め件数が、前年比3.8%減少したものの、依然として3万1760件に上ったと発表しました。この数値は公表開始以来3番目に多い水準であり、3万件を超えるのは3年連続となります。特に注目されるのは、有名メーカー製に似せたイヤホンやバッテリーなど、安全性が十分に保証されていない電気製品の差し止めが増加傾向にある点です。
電子商取引を介した模倣品販売が問題視、消費者への注意喚起を強化
財務省によれば、電子商取引(EC)プラットフォームを利用した模倣品の販売が目立つことから、消費者に対して正規の販売店などから商品を購入するよう強く呼びかけています。担当者は「極端に価格が安い場合は購入を避けるなど、自己防衛に努めてほしい」と述べ、慎重な行動を促しました。この背景には、偽造品が品質や安全基準を満たさず、火災や感電などの事故を引き起こすリスクがあるためです。
商標権侵害が全体の9割超を占め、衣類やバッグ類が主要品目に
差し止められた物品の内訳を詳しく見ると、偽ブランド品などを含む商標権の侵害が2万9685件と、全体の90%以上を占めています。品目別では、衣類が1万660件で最も多く、財布やハンドバッグなどのバッグ類が7560件でそれに続きました。これらのデータは、ファッション関連商品が依然として模倣の主要ターゲットであることを示しています。
地域別では中国からの輸入が8割超、国際的な対策が急務
地域別の分析では、中国からの輸入差し止めが2万6292件と、全体の80%以上を占める結果となりました。このことから、国際的な協力や規制強化が不可欠であることが浮き彫りになっています。財務省は、国内外の関係機関と連携し、模倣品の流通防止に向けた取り組みを強化していく方針です。
全体として、税関の輸入差し止め件数が高い水準で推移している現状は、消費者保護と知的財産権の尊重が重要な課題であることを再認識させます。今後も、安全で信頼性のある商品の流通を確保するため、継続的な監視と啓発活動が求められるでしょう。
