東和銀行、26年3月期赤字260億円に下方修正 債券評価損一括処理で収益性向上へ
東和銀行、26年3月期赤字260億円に下方修正

東和銀行、2026年3月期の業績予想を大幅下方修正 最終赤字260億円見込み

東和銀行は13日、2026年3月期の業績予想を下方修正し、最終利益が295億円下振れすると発表した。当初は35億円の黒字を見込んでいたが、260億円の赤字になる見通しとなった。これは2009年3月期以来、実に17年ぶりの最終赤字となる。

債券評価損の一括売却が背景 収益性向上へ戦略転換

赤字修正の主な要因は、金利上昇による債券価格の下落だ。同銀行は、評価損が拡大した有価証券を一括して売却する方針を明らかにした。売却対象は、満期までの残存年数が3年超の国債や地方債が中心で、有価証券残高を4900億円から2620億円に大幅に削減する。

この売却により、約320億円あった評価損が解消される見込みだ。売却で得られる2000億円強の資金は、2年以下の国債などを中心に再投資され、有価証券の利回り改善を図る。さらに、2027年3月期以降は、地域企業への貸し出しに重点をシフトし、収益基盤の強化を目指す。

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経営陣の責任明確化 役員報酬を一時減額

赤字経営の責任を明確にするため、江原洋頭取ら役員の月額報酬を、2026年4月から6月までの3か月間、20~30%減額する方針も併せて発表された。これは経営陣の覚悟を示す措置として注目される。

江原頭取は13日、前橋市の本店で開いた臨時記者会見で、「今回の売却は前向きな処理であり、一過性の赤字に過ぎない。本業は好調を維持している」と強調した。さらに、2027年3月期以降は資本効率が大幅に向上するとの見通しを示し、「V字回復が図れると思っている」と述べ、早期の業績回復への自信を表明した。

過去の赤字と比較 経営再建への道筋

今回の赤字額は、大口融資先の倒産で不良債権が増加した2007年3月期に次ぐ、過去2番目の規模となる。しかし、同銀行は債券売却による評価損解消と資金の再投資を通じて、収益体質の改善を急ピッチで進める構えだ。

具体的な計画として、2027年3月期には200億円を地域企業への貸し出しに充て、その後は1年ごとに200億円ずつ増額していく方針を打ち出している。これにより、長期的な収益基盤の強化を目指す。

金融市場では金利上昇が続く中、東和銀行の大胆な資産再編が、他の地方銀行にも影響を与える可能性が指摘されている。今後の業績動向に注目が集まる。

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