福島・伊達市の食堂よしかわ、半世紀の味を継承 特大カツカレーで地域に愛される老舗
福島・伊達市の食堂よしかわ、特大カツカレーで愛される老舗

福島・伊達市の食堂よしかわ、半世紀の味を継承 特大カツカレーで地域に愛される老舗

福島県伊達市梁川町の県道沿いに、「特大カツ 食堂よしかわ」の看板が目を引く。店内では名物のカツ料理を求めて、地元住民だけでなく、ツーリングで訪れるバイク乗りや旅行客が賑わいを見せている。店を切り盛りするのは、2代目店主の雨宮武志さん(45)、妻の夕子さん(47)、そして夕子さんの父で初代店主の原田好三さん(78)の3人だ。

中華料理店からカツの名店へ 半世紀の歴史

料理好きだった原田好三さんは、埼玉県の鉄鋼会社に勤めた後、22歳で飲食業に転身。福島市の中華料理店で5年間の修業を積み、1974年に姉の夫から土地を借りて、地元梁川町の塩野川沿いに店をオープンした。店名の「よしかわ」は、好三さんの「好」と、名前の「三」を縦にすると「川」に見えることに由来している。

当時は出前がメインで、原田さんが調理と岡持ち付きのミニバイクで町内を配達していた。中学生だった夕子さんも、電話での注文受けやご飯をよそうなど、子どもの頃から店を手伝っていたという。夕子さんは「出前ばかりで電話がひっきりなしだった」と当時を振り返る。

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カツ料理が主役に 多彩なメニューで客を魅了

店は2007年に現在の場所に移転。初期メニューの特大カツカレーやタンメン、カツ定食に加え、焼き肉定食やチキンカツカレーなど、多彩なメニューを取りそろえている。店内の壁には「特大」「中小」などと記されたはり紙が掲示され、お手軽なメニューも用意されている。

元々は中華料理がメインだったが、テレビなどでカツ料理が取り上げられるようになり、次第にカツが主役になった。原田さんは「みんなこぞって注文するのがカツ。今はとんかつ屋だね」と笑顔で語る。

定番となったカツ料理は、原田さんが担当。フライヤーを使わない昔ながらの手法で、パン粉をまぶした豚肉を揚げる。揚げ物料理の注文が続けて入る場合も、油の温度や肉のサイズを見計らって絶妙に焼き上げる腕前は、50年培ってきた経験の賜物だ。

カレールーも独自の製法で、スパイシーながらもニンジンやタマネギなどの甘みを感じさせる味に仕上がっている。10年前から手伝うようになった夕子さんは現在、焼き肉定食やチャーハンなどの調理を担う。客とのコミュニケーションにも気を配る姿に、原田さんは「料理をしながら店をちゃんと見てるから大変なんだ」と話す。

2代目店主が味を継承 未来へつなぐ挑戦

半世紀近く原田さんが店を切り盛りする中、武志さんが2代目店主になったのは約3年前のこと。伊達市の会社に勤めていた武志さんが勤務先で夕子さんと出会い、交際を経て結婚。静岡県に転勤した2人が「お店をつぶすわけにはいかない。残せる方向で働いていこう」と決意し、伊達市に戻って店を継いだ。

2人の目標は、原田さんが作った味を変わらずに作り続けること。注文担当の武志さんも2024年から麺打ちを始め、原田さんの教えで麺粉の配分や技術を学んでいる。武志さんは「一番最初に作った時と比べて、少しは成長していると思う」と自信をのぞかせる。初代の味を未来につないでいくため、さらに腕を磨いていく決意だ。

店を見守る招き猫 陰の立役者

店内の棚には、文庫本などのほかに大小の古びた招き猫の置物が飾られている。いつ、誰から贈られたのかは不明だが、移転前の店の時からショーウインドーに飾られていたという。来店者を温かく見守る姿に原田好三さんは「陰の立役者だね」と朗らかな表情を浮かべる。

店舗情報

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  • 住所:伊達市梁川町希望ケ丘25
  • 電話:024・577・2261
  • 営業時間:午前11時~午後3時
  • 定休日:木曜日

主なメニュー

  • 特大カツカレー:1,700円
  • チキンカツ定食:850円
  • しょうが焼き定食:920円
  • タンメン:650円
  • サッポロ味噌ラーメン:700円