箱根で誰もが笑顔に!アレルギー対応バーガー店の挑戦 竹内さや香さんの物語
箱根のアレルギー対応バーガー店 竹内さや香さんの挑戦

誰もが笑顔で食卓を囲めるバーガーを箱根で実現

神奈川県箱根町で、食物アレルギーを持つ人も含め、誰もが安心して楽しめるバーガー店を経営する竹内さや香さん(43)の挑戦が注目を集めている。彼女が掲げるのは「世界が恋するハンバーガー」という理念だ。小麦アレルギーに対応した米粉を使用したグルテンフリーバーガーは、海外からの観光客にも人気が高く、多くの人々に喜びと感動をもたらしている。

大病からの生還が人生観を一変

竹内さんは川崎市生まれで、かつては東京都内のシステム開発会社に勤務していた。しかし、12年前に大病を患い、「長くは生きられない」という宣告を受ける。複数の専門病院を回ったものの、治療の見込みはないと言われ続けた。絶望の中、脳神経外科医の故・福島孝徳氏の執刀により奇跡的に治癒。この経験が彼女の人生観を大きく変えた。

「絶望の地獄を脱し、生かされたありがたい命。自分にできることで人の役に立てることが私の幸せ」と竹内さんは語る。病気を乗り越えたことで、他者への貢献を人生の軸に据えるようになったのである。

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レストラン経営からバーガー専門店へ

その後、友人と東京都内で民泊を経営していた竹内さんは、箱根町でのレストラン運営に誘われ、転身を果たす。米国大統領や王室にも料理を提供した超一流シェフ、アンドリュー・スパージン氏監修のレシピで、アメリカンスタイルの多彩な料理を提供した。しかし、手作りのこだわりがスタッフの疲弊を招き、レストランは2年半で閉店。そこで、最も人気の高かったバーガーに焦点を絞り、専門店として再出発することを決意した。

レストラン時代、食物アレルギーの客から「私でも食べられるものはありますか」と問われる経験が何度もあり、その度に胸が痛んだという。「食べることは楽しい。肉が好きな人も嫌いな人も、アレルギーのある人もない人も同じテーブルで過ごしてほしい」という思いが、現在の店づくりの根底にある。

アレルギー対応メニューの開発とこだわり

竹内さんは、アンドリュー氏が監修したバーガーのレシピに、アレルギー対応の要素を加えることに力を注いだ。特に課題だったグルテンフリーバーガーの販売は、2年前に茅ケ崎市のパン店「シャンボール」の協力を得て実現。米粉を使用したパンを取り入れることで、小麦アレルギーの人にも安全なメニューを提供できるようになった。

店で提供するバーガーは、具材が豊富で栄養バランスにも優れており、「スーパーフード」と自負する。地元・南足柄産のブランド牛「相州牛」や無添加のバンズ、農薬などの不純物を取り除いた国産野菜を使用し、おいしさと健康を両立させている。

  • グルテンフリーバーガー:小麦アレルギーを持つ人向け
  • ヴィーガンバーガー:動物性食品を摂取しない人向け
  • 相州牛を使用したこだわりの具材

バーガーがもたらす笑顔と癒やし

竹内さんは、バーガーの魅力について「口を大きく開けるので、みんなスマイル、チャーミングな姿になる。悲しい顔で食す人はいない」と語る。日本のおにぎりのように両手で食べるわくわく感があり、心も癒やす世界食として確信している。

かつて、食物アレルギーのある男児から「初めてハンバーガーを食べた。この店に住みたい」と言われた言葉が、今でも忘れられないという。誰もが食卓を共に楽しめる環境を作りたいという竹内さんの思いは、箱根の地で確実に実を結びつつある。

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店舗は2019年秋に宮城野本店、2023年夏には宿泊も可能な箱根湯本店をオープン。質を維持しつつ、1日8時間労働に収めるなど、持続可能な経営にも取り組んでいる。竹内さや香さんの挑戦は、食の多様性と包摂性を追求する現代社会に、大きな示唆を与えている。