茨城県公示地価、県南地域を中心に上昇傾向が継続
国土交通省が発表した2026年1月1日時点の茨城県内公示地価によると、住宅地の平均変動率は3年連続、商業地は4年連続、工業地は5年連続で上昇し、いずれも前年比で上昇幅が拡大しました。特に、つくばエクスプレス(TX)沿線を中心とする県南地域で地価の上昇傾向が顕著に続いています。
平均変動率の詳細と全用途の動向
平均変動率は、住宅地が1.0%増(前年0.7%増)、商業地も1.0%増(同0.8%増)、工業地が2.2%増(同2.1%増)となりました。林地を除いた「全用途」の平均変動率は1.0%増(同0.8%増)で、4年連続の上昇を記録し、1992年以来となる1%台に達しています。
住宅地と商業地のトップはTXつくば駅周辺
住宅地と商業地の価格1位は、いずれもつくば市のTXつくば駅周辺が占めました。住宅地では同市竹園1の調査地点が10年連続でトップを維持し、商業地では同駅付近への選定替えにより、新たな調査地点である吾妻1が首位となりました。
工業地のトップは圏央道沿線の需要増が背景
工業地のトップもつくば市で、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)のつくば西スマートインターチェンジ付近の区画整理地が選ばれました。不動産鑑定士の羽場睦夫氏は、隣接する千葉県の工業地価格高騰の影響で、圏央道沿線の需要が増加していると分析しています。
調査地点の動向と専門家の見解
調査は676地点で実施され、継続調査した660地点のうち、上昇地点は住宅地201、商業地59、工業地19、宅地見込地1の計280地点でした。水戸市では、継続調査した67地点のうち31地点が上昇し、前年の17地点から大幅に増加しています。羽場氏は、水戸市について「住宅地としての割安感があり、JR水戸駅周辺の商業地も堅調」と指摘しました。
羽場氏は、イラン情勢など世界情勢の不安定化が経済に与える影響から「今後の動向は不透明」としつつも、住宅地の平均変動率上昇の要因として「TX沿線の地価が大幅に上昇していることが県全体を引き上げている」と説明。商業地もTX沿線の需要がけん引しているとしています。



