フジHD、広告収入激減で初の営業赤字87億円 不動産事業再編が課題に
フジHD、広告収入減で初の営業赤字87億円 不動産再編課題

フジ・メディア・ホールディングス(FMH)が12日に発表した2026年3月期連結決算は、本業の収益力を示す営業損益が87億円の赤字(前年同期は182億円の黒字)となった。これは、認定放送持ち株会社へ移行した2008年以降、初めての営業赤字である。フジテレビを巡る一連の問題に端を発する広告収入の大幅な落ち込みが主因だ。

メディア事業の赤字が響く

放送や配信などの中核事業であるメディア・コンテンツ事業では、営業損益が308億円の赤字を記録した。2024年末に発覚した元タレント中居正広氏による性加害問題への対応のずさんさが発端となり、フジテレビの人権意識や企業統治の在り方が厳しく問われる事態に発展。スポンサー企業が相次いでコマーシャル出稿を差し替える動きが広がった。一時は400社を超えていたスポンサー数が90社まで激減し、特に上半期の広告収入は前年同期比で73%もの減少を余儀なくされた。下半期には経営体制の刷新や再発防止策の公表により広告収入は回復基調に転じているものの、年度全体での業績を押し上げるには至らなかった。

不動産事業は好調も補填できず

一方、FMHのもう一つの収益の柱である不動産事業を含む都市開発・観光事業は、開発物件の売却や分譲マンションの販売が好調に推移し、営業利益251億円を達成した。しかしながら、メディア・コンテンツ事業で生じた巨額の赤字を穴埋めするには十分ではなく、連結ベースでの赤字を回避できなかった。

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純損益は政策保有株売却で黒字確保

純損益については、政策保有株の売却益を計上したことにより64億円の黒字(前年同期は201億円の赤字)を確保した。売上高は5518億円(前年比0.2%増)となった。FMHは2027年3月期について、売上高6257億円(同13.4%増)、営業損益401億円の黒字を見込んでおり、業績回復の道筋を描いている。

今後の焦点は不動産事業再編

FMHの経営陣が次に直面する大きな課題は、現在好調が続く不動産事業の再編である。一連の問題からの立て直しに加え、中長期的な成長戦略の一環として、不動産事業の構造見直しが不可欠とされている。具体的な再編計画の詳細は今後の発表が待たれるが、グループ全体の収益基盤を強化するための重要な一手となりそうだ。

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