外国人向けマンション計画が事実上中止に
福岡県朝倉市柿原地区のゴルフ場隣接地で計画されていた外国人向けマンションの建設について、予定地を所有するゴルフ場運営会社の代表が市に対し、「計画が進むことは絶対にない」と明確に否定していたことが明らかになった。市側はこの発言を受け、計画が取りやめとなり、マンションが建設されることはないと判断している。
大規模な建設計画と反対運動
この計画は、中国在住の人物が代表を務める不動産開発会社によって進められていた。2024年5月には地元説明会が開催され、ゴルフ場の来客用ヘリポートがあった約1万8000平方メートルの土地に、14階建てのマンション2棟(約290戸、705人収容)を建設する構想が公表された。将来的には6棟まで拡大する計画で、入居者の内訳として「中国40%、香港・台湾40%、日本・韓国20%」と説明されていた。
しかし、この計画に対しては地元住民を中心に強い反対運動が発生。インターネットやSNS上では「知事が許可した」など事実とは異なる情報が拡散され、市役所には苦情や抗議が殺到した。これを受けて開発会社は昨年10月以降、自社ホームページ上で「購入者の国籍を限定するものではない」と釈明し、計画規模を1棟(総戸数164戸)に縮小する方針を示していた。
土地所有者の明確な拒否
市の調査によると、昨年11月の時点で建設予定地を所有する会社の代表が「地元との関係を考えると、建設には協力できない」と発言し、土地の使用を許可しない意向を示していた。さらに今年3月27日には、関連会社であるゴルフ場運営会社の代表が市役所を訪れ、林裕二市長や副市長、担当課長らと面会。この場で代表は「計画については進むことは絶対にない。公の場でお伝えしていただいてもいい」と断言したという。
市の担当者は「土地所有者の明確な意思表明を受けて、この計画は事実上中止されたと認識している。今後、マンションが建設される可能性は極めて低い」と説明している。この問題は、外国人受け入れをめぐる地域の課題と、土地所有権を巡る複雑な事情が絡み合った事例として注目を集めている。



